「どんぶり勘定」とは、細かく収支を計算したり、帳面に記入せず、あるにまかせて金をつかうこと。
と語源由来辞典に書いてあります。この「どんぶり」は、職人などの腹掛けの前部につけた大きな物いれのことです。いまでのいう、カツどんや牛どんの器の器(丼)ではありません。
職人たちが、このどんぶりにお金をいれて無造作に出し入れしていたことから、大雑把な金の出し入れを「どんぶり勘定」というのようになったと由来にも書かれています。
さて、丼勘定が良いのか悪いのか?。。。答えは良いとか悪いとかいう問題ではない。ということです。
丼勘定で、やっていければそんな幸運なことはありません。丼勘定でやっていけるのは、無限にお金があるという前提だということ、あるいは、やればやるほどお金が貯まる状態が前提だということです。
当然のように、お金(資金)は有限であるのが通常の状態のはずです。無限にお金があると思っているのは、お役人ぐらいでしょう。何億円も無駄遣いしても、責任は問われないし、彼らには「倒産」とか「つぶれる」という概念はないでしょう。 しかし、今日では、北海道の夕張市のように地方自治体が倒産する時代です。さすがに、この無頓着な人種もいつまでもお馬鹿さんでは無いので、つぶれて、または、つぶれそうになって、はじめて自覚するようになった。今頃になってようやくです。
民間の我々はそんなお気楽なモノ考えなどしたら、本当に命を落とすようなことになりかねません。
日々厳しい状況にさらされているのが現実です。
商売を続けていくためには常に収支がプラスになるように経営しなければなりません。
つまり、出費より実入りのほうが多い状態でなければ生きていけません。収支がマイナスになるから倒産するのです。
ということは、経営とは単純な言い方をすれば、収支のバランスをとらせることである。プラスとなるように運営することである。常に収支を管理していくこと。そのためには、日常の帳簿付けをおろそかにしないことです。

どんなに産業が発達しようが、文明が豊かになろうが、古来より、商売をしつづけるためには
実入り≧出費 な状態でないといけないのは 不変の法則です。
日本の商人は「大福帳」というものを日々つけて大切にしていたのです。
どんぶり勘定が良いか悪いか?という問いかけに対して、自分自身がどこまでゲタの鼻緒を締めることができるのか、襟を正すことができるのか、ふんどしを締めなおすことができるのか。。。。
ここに関してだけは、人より臆病でありたいものです。「論ずるに値せず」です。
と、いっても、ここで終わってはこのテーマを掲げた意味がありませんので、次のページで少しだけ核心に触れます。
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「どんぶり勘定は完全悪!」 |